トイレのふち裏に蓄積する汚れは、日常の掃除では見落とされがちな厄介な箇所です。この部分には、尿石や黒ずみといった頑固な汚れが溜まりやすく、放置すると臭いや見た目の悪さにつながります。しかし、適切な方法を使えば、ふち裏の汚れも簡単にきれいにすることが可能です。 まず、ふち裏の汚れに効果的なのがクエン酸を使った掃除方法です。クエン酸は酸性の性質を持ち、アルカリ性の汚れである尿石や黒ずみを分解する力があります。スプレーボトルに水200mlとクエン酸小さじ1杯を混ぜてクエン酸スプレーを作り、ふち裏全体にたっぷりとスプレーします。この際、汚れが目立つ箇所を重点的にカバーするようにしましょう。そのまま10分ほど放置することで、汚れが柔らかくなり、掃除がしやすくなります。 汚れが浸透したら、トイレブラシを使ってこすります。ふち裏専用のカーブブラシを使用すると、届きにくい場所にも簡単にアプローチできるためおすすめです。軽くこするだけでも、クエン酸の効果で汚れがスムーズに落ちるはずです。それでも取り切れない場合は、クエン酸スプレーを染み込ませたペーパータオルを汚れの上に貼り付ける「クエン酸パック」を試してみてください。この方法を10分程度続けた後、再びブラシでこすれば、固まった汚れも驚くほど簡単に除去できます。 さらにしつこい尿石には、重曹を使った方法が有効です。ふち裏部分に重曹を少量ふりかけ、その上からクエン酸スプレーを吹きかけると発泡反応が起こります。この泡が汚れを浮かせ、こすりやすい状態にしてくれるため、頑固な汚れも簡単に取り除くことができます。この作業を数回繰り返すことで、ふち裏の汚れをしっかり落とせるでしょう。 掃除が終わった後は、便器全体を水でしっかりと流し、クエン酸や重曹が残らないようにします。これにより、便器や金属部分の劣化を防ぐことができます。また、汚れの蓄積を防ぐためには、定期的にふち裏を掃除する習慣をつけることが大切です。週に一度でもトイレ用洗剤を使ってブラシで軽く掃除をするだけで、汚れが溜まりにくくなります。 ふち裏掃除は一見手間がかかるように思えますが、適切な手順を踏めば短時間で終わらせることができます。清潔で快適なトイレ環境を保つために、定期的なメンテナンスを心がけてみてください。家族全員が気持ちよく使える空間を作るための第一歩です。